ユーザーコホート

アナリティクスのユーザーコホートはユーザーを属性に基づいてグループ分けをし、ユーザーグループ間でのゲームプレイパターンの違いを時系列にそって検証できるようになります。

ユーザーをカスタマイズしたコホートグループに分け、より詳細なグループ間の分析を行えます。例えば、IAPを行っていない日課金ユーザーとIAPで毎月$100以上使用するVIPユーザーをコホートグループとして設定し、各グループのDAU、セッション数、平均セッション時間などの主要な指標の違いについて検証する、等の分析が行えます。

1. ユーザーコホートの種類

Tapjoyではデフォルトコホートとカスタムユーザーコホートをサポートします。デフォルトコホートはSDK実装後に取得される基本的なコホート群です。カスタムユーザーコホートはパブリッシャが必要に応じて事由にカスタマイズできるコホートです。

デフォルトコホート

データ分析で使われる基本的なユーザーコホートです。Tapjoy SDK の実装が完了すれば、デフォルトコホートが使用可能になります。デフォルトコホートは次の7つになります: OS、国、リファラ、ストア、アプリVer.、デバイス種別および課金/日課金ユーザー

OS コホート

  • OSコホートはTapjoy App ID/App KeyがiOS/Androidアプリから送られた時に収集されます。しかしながらストア別の情報は含みません。

国 コホート

  • ユーザー端末の SIM カード、IPアドレス等から収集されます。
  • 国コホートは複数選択できます。例えば、USでの総売り上げを見たりUS/ドイツ/中国の合計セールス情報を一緒にした情報を見られます。

リファラ コホート

  • このコホートはマーケティングROI、アプリ使用状況の分析等をそれぞれのユーザーのリファラ別(広告、クロスプロモーション等)に分析する事を目的に使用されます。

ストア コホート (only applicable to Android)

  • ストア コホート はマーケットやストアごとにアプリ登録を変更せず、同じTapjoy App ID, App Keyを送る場合に使用されます。
  • ストア コホートを利用する場合、ストアごとに AndroidManifest.xml の変更が必要です。SDK実装ガイドを参照して下さい。

アプリVer. コホート

  • Tapjoy SDK はアプリのバージョンを自動的に収集します。Tapjoy.setAppDataVersion で設定する値はこのコホートとは異なります。

デバイス種別 コホート

  • Tapjoy SDKの取得したスクリーン解像度およびDPIにより、7インチ以上のスクリーンサイズを持つ端末が"Tablet"として認識され、それ以外の端末は"Phone"とラベル漬けされます。

課金/日課金ユーザー

  • Tapjoy SDKのIPA購入トラッキングの仕様に基づきます。

同じカテゴリのデフォルトコホート変数は他のコホートと組み合わせて使用できます。例えば、"USA"国コホートを選択肢、複数のアプリVer.コホートを同時に選択したい場合は、分析したいすべてのアプリバージョンの値を選択します。アプリVer. で“1.0”, “1.5”, “2.0” の三つのバージョンを選択した場合、USAユーザーでゲームデータバージョンが 1.0 から 2.0 までのユーザーのみを選択できます。組合わせの上限は7つのデフォルトコホート中の5つまでとなっています。

カスタムユーザーコホート

Tapjoyではカスタマイズしたユーザーコホートを指定できます。

レベルグループコホート (設定済み)

  • レベルグループコホートはレベルによるユーザーグループ分けができます。例えば、レベル低(1-10)、レベル中(11-20)およびレベル高(21-30)などに分けれれます。レベルグループの作成・変更は"設定"-"アプリ設定"を選択し、"アナリティクス"を選択します。
  • レベルグループコホートを使うためには、レベル情報をTapjoy SDKを実装して下記のように送信する必要があります: Tapjoy.setUserLevel(1);

課金グループコホート (設定済み)

  • 課金グループコホート はユーザーを購入合計金額でグループ分けします。例えば、非課金ユーザーとVIPユーザー間で平均セッション時間の比較ができるようになります
  • 課金グループの作成・変更は"設定"-"アプリ設定"を選択し、"アナリティクス"を選択します。
  • 課金グループコホートを使用するには、IAPイベント追跡を下記の例のように実装する必要があります。詳細は実装ガイドのIAPトラッキングを参照して下さい。 Tapjoy.trackPurchase("RUBY_SINGLE_PACK", "USD", 0.99, null);

User コホート 1~5

  • 事前に設定されたコホートの他に、5つまでの自由に使えるコホート変数を用意しています。下記の例のような実装をする事でユーザーコホート変数を利用できるようになります。 Tapjoy.setUserCohortVariable(1, "DemoUser");

デフォルトコホートと同じように、分析に一度に使用できるコホートの数に制限があります。カスタムユーザーコホートの場合には同時使用可能な最大数は3です。

2. Designing User Cohorts

下記は多くのアプリで便利に使用できるカスタムユーザーコホート変数の例です。分析で使用するために最大5つまでを使用できます。

  • ログイン状況
  • キャラクター
  • 総プレイ時間
  • 購入額合計
  • キャラクター/スキン/主要アイテムの購入ステータス
  • プレイヤーランク
  • フレンド数

下記のチャートで(設定済み)となっているコホートはTapjoyが提供するコホートです。設定済みのコホートはユーザーコホート変数の数にはカウントされません。パブリッシャは7種の設定済みの基本コホートに加え、5つまでのユーザーコホート変数を分析に使用できます。

ユーザー子ホーの例

コホート種別 コホート名 説明 使用と分析の前提
カスタムユーザーコホート ユーザーレベル (設定済み) レベルを分析のためのレベルのグループに分類します。(例: レベル低 (1~10)、 レベル中 (11~20)、 レベル高 (21~30)) - レベルグループの作成・変更は"設定"-"アプリ設定"-"アナリティクス"より可能です。 - レベルグループコホートを使用するためには、SDKでレベルデータを送信する実装を行う必要があります。 (レベルデータがTapjoyサーバに送信されれば、レベルグループコホートが自動的にダッシュボードに表示されるようになります。)
キャラクタ キャラクタ種別間のプレイパターンおよび基本情報の分析 - キャラクタ設定値の正しさの確認、および改良のための情報
総プレイ時間 プレイ時間の違いによる基本情報およびプレイパターンの分析 - アプリはユーザーの総プレイ時間を保持している。またはパブリッシャのサーバから総プレイ時間を取得できる.
購入額合計 購入金額でユーザーを分類する - インストールからの購入合計値
キャラクタ/スキンの購入状況 キャラクタやスキンを購入したユーザー間のプレイパターン分析
プレイランキング アプリ内のランキングによるプレイパターン・購入行動の分析
フレンド数(設定済み) フレンド数やチーム戦のユーザー数での分析 フレンド数設定はSDKで提供されています
デフォルトコホート (設定済み) 実行時の端末のIPアドレスに基づくプレイヤーの場所
リファラ 広告、クロスプロモ等のマーケティング行動の分析
ストア(Androidのみ) アプリを購入したマーケットの分析
アプリVer. アプリのバージョンアップごとの影響の分析
端末種別 端末種別ごとのユーザー行動の分析
OS 一つのアプリに複数OSを登録している際のOS毎の分析。
課金/日課金ユーザー IAP行動の分析

ユーザーコホートのデザインテンプレート

コホート種別 コホート名 説明 使用と分析の前提
カスタムユーザーコホート ユーザーレベル (設定済み) 使用する( )/使用しない( ) 分析用にユーザーのレベルをグループに分類する。 (例: レベル低 (1~10)、レベル中 (11~20)、レベル高 (21~30))
カスタムユーザーコホート (1) 使用する( )/使用しない( )
カスタムユーザーコホート (2) 使用する( )/使用しない( )
カスタムユーザーコホート (3) 使用する( )/使用しない( )
カスタムユーザーコホート (4) 使用する( )/使用しない( )
カスタムユーザーコホート (5) 使用する( )/使用しない( )
デフォルトコホート (設定済み) プレイ中のプレイヤーの場所(国)を分析するために、端末のIPを追跡する。
リファラ 広告やクロスプロモなどのマーケティング行動の分析に使用
ストア(Androidのみ) アプリを購入したマーケットの分析
アプリVer. アプリのバージョンアップごとの影響の分析
端末種別 端末種別ごとのユーザー行動の分析
OS 一つのアプリに複数OSを登録している際のOS毎の分析。
課金/日課金ユーザー IAP行動の分析
  • このチャートはユーザーコホートのデザイン過程の元、および開発者とのコミュニケーションのためのものです。